客観的に見るとクロム鞣しのほうが優秀?

革。
動物の「皮」を鞣(なめ)して作られる「革」。
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皮を鞣す方法として、大きく2種類(+1種類)あります。
「タンニン鞣し」と「クロム鞣し」(と、両方を組み合わせた「コンビネーション鞣し」)です。

タンニン鞣し

植物から採れるタンニンを使って鞣す
型崩れしにくく、吸湿性に富む。
使い込む程に味やつやが出る。
厚くて重い
コバが磨ける
鞣しに時間と手間がかかるので高価

クロム鞣し

塩基性硫酸クロムを使って鞣す
伸縮性、柔軟性があり、吸水性が低く、水をはじきやすい。
耐久性があり、比較的熱に強い。
コバは磨けない
タンニン鞣しに比べて工程が少なく短時間でできるため、比較的安価。
クロム剤は焼却により人体に有害な六価クロムに変化するため、処分に注意が必要。
Wikipedia「皮革」参照

タンニン鞣し、クロム鞣しともに一長一短あります。
いや、むしろ、客観的に見れば、クロム鞣しのほうが優秀と言えると思います。
メンテナンスもあんまりいらないし。
安いし。
軽いし。
多少雨にぬれても気にならないし。
耐久性もあるし。
だから、世の中に出回っている革製品の多くはクロム鞣しのものです。

ですが、mikiri leather works では、タンニン鞣しの革を使っています。
有害物質になるものを使いたくない、というのも一つの理由。

職人さんの手によって時間をかけて鞣され、
ひとつひとつ丁寧に作り、
愛着を持って長きにわたって使ってもらう。

そういう、ちょっとスローなところがいいな、と思っているからです。
タンニン鞣しの革で作ったものは、
その流れを「エイジング(経年変化)」として実感できます。

確かに万人向きではないけれど、
やっぱり魅力的だと思ってしまうのです。

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